もうすぐ梅雨。

ジメジメと湿気が増えてくると、なんだか髪がうねったり、広がったり…。そんな季節ならではのお悩みが増えてきますね。今日は「髪と湿気」について、ちょっと東洋医学の視点も交えて、役立つケア方法をお届けします。
■湿気に負けない髪のケア
・ドライヤーの使い方を見直そう
髪が湿気に反応して広がるのは、キューティクルが開いているから。
ドライヤーの仕上げに冷風で毛流れを整えると、髪が落ち着きやすくなります。
・根元から乾かす!
髪は土台の根元が大事。先に毛先から乾かしてしまうと、ボリュームが出づらくなります。
・ブラッシングで頭皮ケア
木製や豚毛ブラシでのブラッシングは、頭皮の血行を促してツヤ出し効果も◎。
■髪は「血の余り」――東洋医学から見る髪の話
東洋医学では、髪は「血の余り(血余)」といわれ、血がしっかり作られ、巡っているかどうかが髪の健康に直結します。
この時期に体に入りやすいのが「湿邪(しつじゃ)」という余分な湿気。
この湿邪は「脾(ひ)」の働きを弱めるとされています。
■ 「脾」と「肝」、そして髪の関係
脾は、食べたものから「血」や「気」を生み出す源。脾が湿気で弱ると、血の生成がうまくいかなくなります
その結果、血を貯めて巡らせる「肝」の働きにも影響が出て、髪に栄養が届きにくくなる → 髪がパサつく、細くなる、抜けやすくなる…。
つまり、「湿邪 → 脾虚(ひきょ) → 肝の不調 → 髪のトラブル」という流れが起きやすいのが、まさにこの梅雨時期なんです。
■お腹を冷やさないことも、大切!
脾は「胃腸」と深い関係があります。
冷たい飲み物や冷房でお腹が冷えると、脾の働きがさらに弱まってしまいます。
◎ なるべく常温以上の飲み物を
◎ おへそまわりを冷やさない服装を意識して
◎ 湿気+冷えのダブルパンチから内臓を守りましょう
■髪とからだに優しい薬膳的食材
黒ごま:髪と血にうるおいを
なつめ:血を補って気持ちも安定
クコの実:肝を助けて、髪・目・肌に◎
小豆・はと麦:湿を出してむくみ予防にも
ひじき・わかめ:髪のつややコシにおすすめ
小松菜・ほうれん草など青菜: 鉄分・葉酸が豊富で血を補いやすい
くるみ: 腎を養い、血流を助けて髪の栄養に貢献
黒豆: 腎の働きを助け、体の巡りを良くする。むくみにも◎
◾️おわりに
髪のトラブルは、体の中からのサインかもしれません。
髪だけをどうにかしようとするのではなく、巡りを整えること、そして冷えから内臓を守ることが、美しい髪への近道です。
ジメジメした季節こそ、からだもこころも軽やかに。
そんな日々をお手伝いできたらうれしいです。