「タッチ=触れる」の力

最近読み終えた本。山口創先生の「手の治癒力」。過去にも数回図書館で借りて読んできた本なのですが、改めて読み返すたびに発見と学びのある本。「タッチ=触れる・触れられる」という事を研究している身体心理学者の先生が書いた本です。

「手の治す力」、「人は手(=触れる・触れられる事)によって救われる」という事をを科学的に、時には哲学的に表現してまとめてくれています。「触れる」事は誰にでもできることであり、人は誰でもセラピストだ、と。

先日きてくださったお客様のお話。ダンスの発表会の本番が終わり、終わってもまだ興奮状態で2日間まともに眠れなくて疲れが全くとれないと言って来てくれました。

実はこの女性、発表会の2日前にも連日8時間を超えるレッスンで腰回りが痛くて明後日の本番が不安だと言って来てくれていました。完全にオーバーワーク。体がタイヤのゴムのようにカチコチ、伸びない状態でした。この日の施術は各所関節の動きを緩めるように意識した施術にしました。

本番後に来てくれた時は、筋緊張を緩める事をとにかく意識し、強い力はかけない、それこそ優しい「タッチ」でオイルトリートメントしていきました。最初は声をかけてもはっきり答えていたのが、だんだんスースーという寝息を立て始め、トリートメントしていても強ばったお客様の体がゆっくり解けていくのを感じることができました。

施術後は「とにかく眠い!今から帰ってすぐ寝ます!今なら寝れそう!」と言って帰っていかれました。

山口先生の言う「治す」力と言うようなすごいものではないですが、本を読んだ後だったので、やはり触れる事の力を感じずにはいられなかったですね。もちろん、マッサージによる副交感神経の高まりであったり、筋緊張の緩和であったり、それで眠くなったと言われたらそうなのですが。

日々いろんな気持ちになりながら施術させていただいています。きっと私たちも「触れさせて」いただいている事で救われている部分がたくさんあるんだと思います。いや、あります。この仕事を選んで良かったなと改めて思ったのでした。

2月も終わり!明日から3月、ちなみに木曜日なのでお休みです^ ^

 

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