先日、徳島県の「阿波晩茶(相生番茶)」の茶摘み体験と製造工程を見学してきました。実家から近いところにあった素晴らしい湯浅茶園さん。以前から興味があった「発酵茶」、今回は深い学びがありました。
① 茶摘み
一般的な新茶は「一芯二葉」といって、やわらかい新芽を摘みます。

この写真を見ると、1つの芽と2つの葉の柔らかい所を摘みます。
一方、阿波晩茶は夏まで大きく育った葉をしごくように、根こそぎ摘みます。お茶摘みが終わった後は茎しか残っていません。葉が大きく育つことで、乳酸発酵(漬け込み)に耐えれる強さがあり、阿波晩茶に適した茶葉になります。
② 茹でる
摘んだ茶葉は、薪で沸かした大きな釜で一気に茹でます。酵素の働きを止めて酸化を防ぎ、発酵しやすい状態を作る大切な工程です。

③ 揉捻(じゅうねん)
茹でた茶葉をしっかり揉みます。水分量が均一になり、乾燥させやすくします。お茶の成分が抽出されやすくなるだけでなく、揉捻により、茶葉がスポンジのような状態になり、乳酸菌が発酵しやすい環境が整います。
揉捻の回数や強度により、味も変わるので、見学した湯浅茶園さんは代々引き継がれた揉捻機を使っていました。
④ 乳酸発酵
揉んだ茶葉を木桶へ詰め、重石をのせて発酵させます。強い重さに耐えられるのは木樽ならではで、プラスチック製では同じように作るのは難しいそうです。発酵中には茶葉のたんぱく質がアミノ酸へと変化し、阿波晩茶特有のまろやかな旨味が生まれます。
味噌や醤油と同じで、酵母による発酵も行われます。
この天然の酵母によっても、味が変わるので、壊れたら修理し、昔からこの木樽を使っているとのことでした。

⑤ 天日干し
発酵が終わると、茶葉を天日に干してしっかり乾燥させます。太陽の紫外線には殺菌作用があり、十分に乾燥した阿波晩茶は賞味期限を設けていないそうです。自然の力って凄いですね!

これらの工程により、カフェインが少なくなっています。ローカフェインでゼロではないのですが、カフェインが気になる方は是非お試しください。
あと、この阿波晩茶は近年注目されています。この発酵環境を生き抜いた乳酸菌は、とてもたくましい菌です。人の体内でも働きやすいのではないかと期待されています。
さらに阿波晩茶は、イーロン・マスク氏らが支援するオートファジー(細胞のリサイクル)の研究コンテストで決勝まで進み、世界からも注目されています。
以前は糖尿病にいいとニュースになっていたこともありますが、これからどんどん、体にいいことが発見されていくのでしょうね。
昔から受け継がれてきた知恵と手間が詰まった阿波晩茶。飲むたびに、その背景にある作り手さんの技術や自然の力を思い出しながら味わいたいと思いました。
現在施術後にお出ししている冷たいお茶は湯浅茶園さんの水出し阿波晩茶です。とても貴重で、今ネットでも買えないくらいの人気だそうです。残りが少なくなってきたので、気になった方は、お早めに!
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